2023年06月01日
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本コラムでは,日本人労働者のウェルビーイングの実態と企業格差について考察します。
執筆:櫻井 研司氏(日本大学経済学部 准教授)
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2023年05月01日
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職場での支援に関する研究の多くは、周囲のメンバーが困っている人を手助けするよう促すことについて考えてきました。一方で、最近になって、支援の受け手が自ら周囲に助けを求めるように促すアプローチが注目されています。本稿では、自ら支援を求める行動を表す「援助要請」の概念を取り上げ、先行研究の知見を紹介します。
執筆:松下 将章氏(関東学院大学 経営学部 講師) 森永 雄太氏(武蔵大学 経済学部経営学科 教授) 麓 仁美氏(松山大学 経営学部経営学科 准教授)
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2023年04月01日
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支援は望ましい行為ですが、時にそれが「諸刃の剣」となることがあります。有益な支援を受け手であるメンバーに役立てるためには、①支援をいつ行うのか、②支援の内容はどのようなものか、最後に、③支援は受け手であるメンバーが求めたものか、を留意する必要があります。
執筆:池田 浩氏(九州大学大学院人間環境学研究院 人間科学部門 准教授)
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2023年03月02日
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オンボーディングとは、新入社員や中途社員が企業や組織に適応、定着し、早期に戦力化するために行われる種々の施策を指します。人材確保が困難な時代において新入社員や中途社員の定着に関わる要因、また、その支援のために必要なことについて近年の研究を例に考えてみましょう。
執筆:種市 康太郎氏(桜美林大学 心理・教育学系 教授)
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2023年02月01日
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急速なテクノロジーの進歩、グローバル化、及び未曽有のCOVID-19パンデミックにより、労働者の仕事環境は大きく変化しており、不確実性がますます高まっています。このような背景において、近年産業・組織心理学では、労働者が主体的に仕事を工夫し、モチベーションを保ちながら有意義な働き方を目指すジョブ・クラフティングが注目されています。本稿では、近年新たに提唱された心理的欲求を基礎とした新たなジョブ・クラフティングの概念をご紹介したいと思います。
執筆:外山 浩之氏(ヘルシンキ大学 教育科学部教育心理学科 研究員)
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2023年01月01日
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航空機内で働く客室乗務員はサービス要員と保安要員の二つの役割を持っており、その仕事は多岐にわたっています。お客さまに高く満足していただくためには客室乗務員同士の協働が大事な要素となっています。業務中は予測できなかった仕事や誰の役割と明確ではない業務も生じてきますが、それを自発的に、利他的に行うことによって、時間やエネルギーをかけて行動した本人のチームワークに対する評価やワーク・エンゲイジメント、仕事に対する意欲が向上することがわかりました。今回は、客室乗務員の対人援助行動に焦点をあて、それがもたらすポジティブな心理状態についてご紹介します。
執筆:加藤 恵美子氏(筑波大学 人間総合科学研究科 修了) 大塚 泰正氏 (筑波大学 人間系心理学域 教授)
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2022年12月01日
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在宅勤務は、ポストコロナ時代においても一般的となるでしょう。皆さんの会社では、在宅勤務をどのように位置づけているでしょうか。今回のブログでは、仕事の量と心理的ストレス反応の関係への在宅勤務の影響を検討した研究成果をベースに、いわゆる在宅勤務問題を考えてみたいと思います。
執筆:江口 尚氏(産業医科大学 産業生態科学研究所産業精神保健学研究室 教授)
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2022年11月01日
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「運動は健康にいい」これは古くから言われていることですが、運動には脳の活性化により仕事のパフォーマンスを向上させる効果もあります。一方で、自然環境が心理や認知状態へのポジティブな効果を持つことも分かっています。本記事では、運動を実施する環境によって脳活動がどのように変化するのか紹介します。
執筆:水本 旭洋氏(大阪大学大学院情報科学研究科 特任助教)
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2022年10月01日
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何か困難や自分の欠点に直面した時に、自分を責めてしまうことはないでしょうか。そうではなく、そのような時に自らを慈しみ、思いやりを持って自らに接する「セルフ・コンパッション」という心のありようがあります。セルフ・コンパッションを実践することで、不毛なネガティブな思考回路から脱してイキイキと生きていきましょう!
執筆:原 雄二郎氏(株式会社Ds'sメンタルヘルス・ラボ)
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2022年09月01日
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健康の保持増進、および不調の予防のために、スマートフォン等の端末を利用して介入を届けるモバイルヘルス (m-Health) が急速に発展しています。モバイルヘルスを活用することで、高いアクセス性、個別性、自動性、即時性などを強みにして、個人・組織の健康管理をより容易に、あるいは効率的に進めることにつながりそうです。
執筆:渡辺 和広氏(北里大学 医学部公衆衛生学 講師)
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2022年08月01日
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働き方の多様化にともない、オフィスで対面で話すことよりも、slackなどのチャットで話す機会が増えています。チャットは、メールやビデオ会議より手軽ですが、対話と同じようにコミュニケーション力の差が生まれ、使いこなしている人とメールの代替に留まっている人がいます。今回は、そうした新しいコミュニケーション手段であるチャット空間を活性化するためにAIボットを活用した事例を紹介します。
執筆:荒川 豊氏(九州大学 大学院システム情報科学研究院 教授)
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2022年07月19日
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより,社会全体がかつてない働き方の変化に直面しています。このような働き方の変化は,同時に,組織のあり方やマネジメント,経済活動,人間関係,家族関係,生活空間の変化を通じて,働く人のワーク・エンゲイジメントにも様々な影響を及ぼしていると思われます。本稿では,労働者の働き方の変化として特に在宅勤務に注目し,ワーク・エンゲイジメントとの関連に言及したいと思います。
執筆:島津 明人氏(慶應義塾大学 総合政策学部 教授)
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2022年06月01日
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アフター・コロナを見据えて働き方を見直す動きがある中で注目を集めているのがi-deals (idiosyncratic deals)です。分かりやすく言えば「個々の従業員が上司または会社と理想とする働き方を交渉してある種の『特別扱い』を認めてもらうこと」です。本記事ではこの概念について解説します。
執筆:稲水 伸行氏(東京大学大学院 経済学研究科 准教授)
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2022年05月01日
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「腹八分目に医者いらず」「よく噛んでゆっくり食べると太らない」「脂質や糖質の少ない食生活は健康長寿のもと」など食と栄養に関する情報は日常良く耳にします。これらは主に生活習慣病の予防に役に立つこととして知られていますが、最近になって食・栄養はメンタルヘルスを良好に保つ上でも一役買っていることが明らかになってきました。このような分野は栄養精神医学(Nutritional Psychiatry)として2013年に確立され、近年注目を浴びるようになりました(松岡・浜崎, 2016)。本コラムでは、ヒトの食と栄養、特に食行動(「いつ」「どのように」食べるのか)と生活習慣病とメンタルヘルスの関連について主に日本人を対象とした研究を概観し、働く人々のメンタルヘルスを健康に保つヒントに結び付けたいと思います。
執筆:中田 光紀氏(国際医療福祉大学大学院 医学研究科 教授)
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2022年04月01日
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セルフマネジメント力は、私達の病気の治療や、日常生活を幸せに過ごすことにつながる力です。自分で自分の心、身体、行動などのバランスを良好に保つことは、それ自体が私達の生活の質を高めることに繋がります。セルフマネジメント力の高さは、仕事にも役立ちます。モチベーションを高めたり、仕事の見通しを立てたりするセルフマネジメントの方法は仕事のパフォーマンスにプラスの影響を与えます。
執筆:田山 淳氏(早稲田大学 人間科学学術院 准教授)
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2022年03月01日
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人と仕事の間には様々な関係性がありますが、私達が目指しているのは、仕事そのものを含め、仕事を通じての「良い人生(グッド・ライフ)」といえるのではないでしょうか?今回のコラムでは、健康でいきいきと、そしてより良く生きていくために、心理的に豊かになる働き方を、最新のウェルビーイング研究を紐解きながら再考します。
執筆:大野 正勝氏(マンチェスター大学 アライアンス・マンチェスター・ビジネススクール 講師)
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2022年02月01日
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本コラムでは、 リモート会議のカメラオン・オフという側面に焦点をしぼり、 利用者の疲労、ワークエンゲイジメント、および発言頻度との関りについて考察します。
執筆:櫻井 研司氏(日本大学 経済学部 准教授)
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2022年01月01日
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コロナ禍で浸透したテレワークは多様な働き方を可能にしました。働き方の選択肢が増えれば、性別や年齢、知識や経験、価値観が異なる人々の協働も一層促進されます。本稿では、多様な従業員が協働する際に重要なインクルージョンの考え方と従業員のインクルージョンを高めるための管理者のインクルーシブ・リーダーシップについて紹介します。
執筆:森永 雄太氏(武蔵大学 経済学部経営学科 教授) 麓 仁美氏(松山大学 経営学部経営学科 准教授)
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2021年12月01日
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昨今、多くの企業の現場で心理的安全性が注目を集めています。では、チームにおいて心理的安全性という風土を醸成するためにはどのようなリーダーシップが有効なのでしょうか。本ブログでは「セキュアベース・リーダーシップ」について概説したいと思います。
執筆:池田 浩氏(九州大学 大学院人間環境学研究院 教授)
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2021年11月01日
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「人生100年時代」と言われる一方、「定年45歳制」という経営者の提言が話題になっています。高齢化社会において、長い職業人生をいきいき過ごすにはどのように考えれば良いのでしょう。中高年からのワーク・エンゲイジメントを心理学的に考えてみましょう。
執筆:種市 康太郎氏(桜美林大学 心理・教育学系 教授)
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