
私たち人間は生命を営む上で様々な欲求(ニーズ)を有しています。アメリカの心理学者マズローは、人間の基本的な欲求として「生理的欲求」、「安全の欲求」、「社会的欲求」、「承認欲求」、及び「自己実現欲求」を挙げ、これらが段階的に満たされることで最終的に自己実現につながるという欲求階層理論を提唱しました。欲求は人間の動機づけ(モチヴェーション)の源であり、幸福感やポジティブ感情など主観的ウェルビーイングと密接に関連しています。本稿では、人間の欲求の中でも特に「基本的心理的欲求」に焦点を当て、その仕事における役割についてお話したいと思います。
執筆:外山 浩之氏(ヘルシンキ大学 教育科学部教育心理学科 研究員)
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